「地方創生×メタバース」がテーマの大規模カンファレンス『Japan Empowerment Summit 2023 presented by Metaverse Japan』は延べ3600人が参加! 当日の様子をご紹介します。

 

メタバースで地方や社会はどう変わる?

6F大ホールで行われたテーマセッションは、『メタバースが拓く新しい日本のあり方』からスタート。衆議院議員の平将明氏はオンラインで登壇し、「地方創生とWeb3は相性がいい」と可能性を語りました。

さらに、Metaverse Japanのアップデートとして、メタバースシンクタンク「Metaverse Japan Lab」を設立し、日本のメタバース産業の実現に向けた政策提言を実施していくと表明。また、人材育成育成の場として「Metaverse Academia」およびベンチャー企業を支援するインキュベーションプログラムも実施していくことも発表されました。

続いての『Metaverse Japan提言』のセッションでは、Metaverse Japanの4つのワーキンググループの座長が登壇。それぞれのワーキンググループでどのような議論が進んでいるのかを紹介しました。

さらに、「Metaverse Japan Lab」として今後実施していく政策提言の5つの柱を軸の概要についての紹介も行われました。

スポーツをテーマにした『メタバースによるスポーツの新たな熱狂』では、プロ卓球チーム・琉球アスティーダ——のメタバース上でのイベント開催の取り組みや、広島東洋カープのファンクラブ会員の交流の場としてのメタバース活用、VRとAR、現実空間を連動させたイベント「エアレース渋谷」について、それぞれの取り組みを紹介。チームとしての可能性や、体験価値の向上にどう寄与するのか、リアルな場所とどう連携していくのかについて議論しました。

観光がテーマの『メタバースが加速する日本の観光』では、渋谷、大阪、文化庁、文部科学省、プラットフォーマーというそれぞれの視点からみたメタバースの可能性と課題についての議論が行われました。

さらに、『メタバースの標準化日本から世界へ』には、国際的な標準化団体であるMetaverse Standards Forum会長のNeil Trevett氏がオンラインで登壇。同団体の活動内容やミッションを紹介するとともに、「Metaverse Japanと協力関係を築き、オープンなメタバースを構築することを楽しみにしている」と話しました。

また、パートナーセッションでは、大日本印刷株式会社が『DNPのXRコミュニケーション事業を通じた地域課題解決の取組』と題して、同社のメタバース構築サービス「PARALLEL CITY」を活用した地域課題解決の取り組みについて紹介。

さらに、ブロックチェーンを活用し、さまざまなメタバース間を個人のアイディンティティを維持したまま行き来できる認証システム「PARALLEL ME」の可能性についての紹介も行われました。

中外製薬株式会社は、『中外製薬が描くヘルスケア×Web3.0/メタバースの未来』と題して、デジタル技術を活用したビジネスのビジョンを紹介。

Web3を活用することで、個人が自分のヘルスケアデータを所有し、主体的に活用していくことや、それによって個々の患者に最適化した医療を提供すること、さらに患者や医療関係者がDAOなどのコミュニティでつながる世界を描いていると、その未来像が語られました。

そして、6Fセッションの締めとなるEnd Noteには、デジタル庁の村上敬亮氏、Metaverse Japan特別顧問の有馬誠氏が登壇しました。

1日のカンファレンスを振り返り、「バーチャルだけでなく、リアルとどう連携させていくかが重要」と話す有馬氏。

村上氏は、「サービス業は需要密度の高い場所で展開しなければ利益が出ないが、地方では需要が希薄になっている。そこをリアルタイムでデータで補足し、つないでいけば生き残る可能性がある。そのためにはメタバースを活用せざるを得ない」といいます。

さらに今後の課題として、「プラットフォーム同士がつながる“共助”の段階での投資のしくみがないことが課題。そのしくみを構築することが大切」と強調します。

有馬氏は、「10代などの若い世代では、すでにメタバースでのコミュニケーションが成り立っている。その世代から学ぶこと、取り込んでいくことも大切」と話し、セッションを締めくくりました。

全国の自治体が取り組みを紹介

4Fの会場では、インタラクティブセッションとして、全国の地自体や省庁による取り組みが紹介されました。

トップバッターとなったのは、内閣府による『メタバース空間内において生じ得る問題事案等とこれへの対応』。内閣府の知的財産推進事務局が進める「メタバース上のコンテンツ等をめぐる新たな法的課題への対応に関する官民連携会議」の取り組み内容や、具体的にどのような議論が行われているのかが紹介されました。

札幌市は、さっぽろ雪まつりでのXR活用の取り組みとして、雪像を3Dオブジェクト化したものをVR上に展示したり、ARで再現したりするオンラインイベントや、実証実験中のメタバース空間「バーチャルすすきの」内での雪まつりと連動したVRアート展示などを紹介。

また、渋谷区と神戸市は、それぞれの市でのスタートアップ支援の取り組みや、両市が連携しての多拠点スタートアップ創出の取り組み、海外でのプロモーションなどを紹介。さらに、都市がつながり合うことによる今後の可能性についても議論が行われました。

そして、Web3×地方創生の先進事例として、新潟県山古志村を起点とした「山古志DAO」の事例も紹介。独自のNFTである「Nishikigoi NFT」を発行し、それを保有する“デジタル村民”が集まる場としてのメタバース「メタバース山古志村」を制作。実際の村をリアルに再現するまでの経緯や、リアルな村との交流の様子がデジタル村民から語られました。

スポンサーブースではデモも実施

会場5Fには、パートナー企業によるブースが設置され、各社の取り組みを紹介する展示や、メタバース空間などを体験できるデモが行われました。

中外製薬は、同社が取り組みを進める「Web3×ヘルスケア」の取り組みについて、パネルで紹介。

大日本印刷は、リアルの場所とバーチャル空間が連動する「PARALLEL CITY」の事例として、渋谷区の宮下公園を再現したメタバース空間を映像で紹介しました。

clusterは、同社のサービス内で展開される仮想の渋谷の街「バーチャル渋谷」に、VRヘッドセットから入ることのできるデモを行いました。

シャープは、1月に国際的なテクノロジー展示会「CES2023」で発表されたばかりの、スマホ対応の軽量VRグラスを展示。実際にグラスをかけて映像を見たりコンテンツを操作したりできるデモを実施しました。

1→10は、大成建設との協業で展開するデジタルツイン空間について展示。バーチャル側、リアル側双方がお互いのアバターを見ることができる様子などが紹介されていました。

STYRYは、同社のサービスを使い、ヘッドセットを被ると目の前の空間に広告などのコンテンツが広がる様子を体験できるデモを実施しました。

いずれのブースも多くの人が集まり、デモの体験を楽しんだり、ブースの担当者に熱心に質問をしたりする姿がみられました。

セッション終了後には、参加者や登壇者、Metaverse Japan理事などが集まってのネットワーキングパーティーも開催。気になる登壇者に声をかけたり、参加者同士で名刺交換をしたりと新たなつながりが生まれ、メタバースの社会実装に向けた機運がさらに高まっている様子を感じました。

各セッションの詳しい内容は、個別のレポートにて順次ご紹介していきます。

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