場所:東京大学 先端科学技術研究センター 稲見・門内研究室
ファシリテーター:一般社団法人Metaverse Japan共同代表理事 馬渕邦美
鼎談者:
MVJLAB特別顧問/カーネギーメロン大学ワイタカー記念全学教授 金出 武雄
MVJLAB長/東京大学先端科学技術センター教授 稲見 昌彦
MVJ理事/東京大学生産技術研究所 特任教授/建築家 豊田 啓介
※ 第四章の続きです
第五章 終わりに
豊田
物理空間と情報空間を繋ぐというのは、ずっと前からあるテーマです。 ですが、それがもっと現実的になり、情報がいったん拡散して外部で編集され、それがまた自分の身体に統合されたり、身体に戻ってきたりする……。そんな、これまでとは全く違う社会や価値の在り方が、もう目の前の現実になっています。
その中で、産業や学術がどう変わっていくのか。私自身、本当に興味がありますし、ここがそれをみんなで考えていける良い機会になればいいなと思っています。
金出
この「ジャパン・スペーシャル・フォーラム」の名前を聞いた時にね、僕は瞬間的に思ったのは、「これに『タイム(時間)』を入れなくていいのかな」ということだったんです。
これまでの「メタバース」という言葉は、どこか人工的な世界の話という印象が強かった。私自身もそういう印象を受けていました。 ですが、私が前から言っているように、我々人間は「物理世界」に生きている。だから、やはり物理世界と繋がる技術、それがどう使われているかということを中心に据えるのは、非常に重要なことだと思う。そういう意味で、この新しいエンファシス(強調点)や考え方には期待すべきだと思いますね。
その中で、現在の「フィジカルAI」というか、物理世界をモデル化して計算機の中で自由に使い、それをさらに実際の世界に戻すという技術が、かなり本物になってきた。 それの使い方について、みんなでディスカッションし、研究するフォーラムがこれからは重要になるだろうなと思います。
稲見
これだけ情報技術が発展する中で、やはり「質的な変化」というのは絶対に必要なんですよね。それに合わせて、いかに自分たちの考え方や思考のフレームワークをアップデートさせていくかが大切だと思っています。 私自身、一番最初に申し上げたように、この3年間で2回も「目から鱗が落ちる」というか、考え方が根本から変わってしまいました。もはや、変わらざるを得ないと言ったほうがいいかもしれません。
でも、そうした変化が今まさに起きている。 「メタバースジャパン」が、「スペーシャル(空間)」という形でもう一段上の視点へ……いわば「メタ・メタバースジャパン」として、このAI時代を見据えた新しい一歩を踏み出し、活躍していく。それはまさに、これからの時代に必要な姿勢なんだと期待しています。本日はありがとうございました。
(終わり)
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